ふたり

仕事から帰ったら、偶然友達に会った。

娘の事話しているうちに感情が抑えきれなくなった。「もう話したくない!」と言って立ち去ってしまった。耐えられなかった。立っているのがやっとというほど疲れていた。こんな大人げない事をしたのは初めてかもしれない。


あなたの言う事はいつも正しい。いつも私を正しい道に導いてくれた。尊敬もしている。
あなたはいつも冷静で強い。

私だってわかってる。間違った事を言ってるのは。
でも、あなたはそれを許してくれない。
だけど、今私が欲しいのは、正論なんかじゃない。そう、正論なんかくそくらえだ。





娘の担任の先生と話しをした。
娘が不登校になる直前から怪我の手術のため休職していて、最近復帰していたのに連絡をくれなかったので、半ば先生なんてそんなものかと失望しかけていたけれど、とても温かいものを感じて、思いのたけを話すことができたと思う。私が娘をこんなふうにしてしまったのかもしれないと言ったら、お母さんだったから良かったんだと言ってくれて、ちょっぴり勇気をもらえた気がする。
問題の部活の事も顧問からよく話しをリサーチしていたようで、とても詳しく話してくれた。

今後の事も、私が学校に対して疑問に思っていることなどもひとつひとつ丁寧に答えてくれた。
昼間の友達との事も、話の途中で遮り逃げ出した私は、おかしいのか尋ねてみたが、上辺ではなく、そんなことはないですよと言ってくれて涙がでてしまった。やっぱり、私は優しくしてもらいたいのかと気付いたりして。
なんて単純な人間なんだろう。

弱い人間だけど、精一杯生きている。


娘の先生としてではなく、一人の人間として「それでいいよ」と言って認めてもらえた気がした。